用語集
一本花(いっぽんばな)とは…
これは葬儀に関するものの一つで、遺体を北枕に安置し、その枕辺に小さな机を用意し、香炉、灯明、枕団子、枕飯などと共に華瓶に一本だけ挿した花を供えることをいう。
この一本花には多くは樒(しきみ) が用いられるが、椿、柾木、または造花の菊、百合、椿、芥子などを用いるところもある。
地方によって供える花は異なるが、何れも一本であることは変りなく、故に一本花というのである。
また何故一本に限るかという理由については、葬式を出すというような不幸なことは二度とあってほしくないとの気持を現すというのが俗間に広くゆきわたっている。